車と日帰りで黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳に登る-7/日本百名山-
名前(なまえ) | 甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ) |
エリア | 山梨県・長野県 |
標高 | 2967m |
三角点 | 一等三角点 |
登ったコース | 黒戸尾根 |
距離 | 17.2km(往復) |
標準タイム | 15時間00分(8:30/6:30) |
自己タイム | 9時間00分 |
日帰り | 可 |
登頂回数 | 1 |
167 756 245*72 |
南アルプスの名峰
南アルプスは北アルプスに比べて山が深く、エスケープルートが少ない山域です。
南アルプスの多くは稜線伝いに連なっていて、また、町中からその姿を見ようにも手前に別の山があるため見えにくいのが特徴です。
その中でも甲斐駒ヶ岳は中央道から確認できるほどはっきり見ることができます。
古くから山岳信仰の対象とされ、そのために開拓された黒戸尾根では所々でそういったものを見ることができます。
山頂付近はハイマツ帯になっていてライチョウの生息地となっています。
南アルプスといえばサントリーの南アルプスの天然水が有名ですが、
実はこの背景に描かれている山も甲斐駒ヶ岳です。
全国の駒ケ岳で最高峰
日本全国には○○駒ケ岳と呼ばれる山がいくつかありますが、その中でも甲斐駒ヶ岳は最高峰となっています。
また信州では甲斐駒ヶ岳を東駒ヶ岳、中央アルプス木曽駒ヶ岳を西駒ヶ岳と呼んでいます。
黒戸尾根は日本三大急登の1つ
急な登りがあるところを急登と言います。
日本で3つ急登な道と呼ばれるのは北アルプス烏帽子岳のブナ立尾根、谷川岳の西黒尾根、そして甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根です。
山岳信仰のために開拓された黒戸尾根は長い歴史があり修行に相応しいほどの険しい道です。
登山口と山頂の標高差は約2200mでこれは北アルプス剱岳の早月尾根に匹敵します。
https://manimani.blog/climbing/tsrugidake/
ひたすら登りの早月尾根とは違い、黒戸尾根は登ってから一旦降りるという箇所があるため体力的には厳しいです。
また何箇所か鎖場やはしご場があるため初心者には難しいルートかもしれません。
コース紹介
登山口から刃渡り
最初に、駐車場となる尾白渓谷駐車場ですがシーズン中はすぐに満車になるため深夜のうちに停めるようにしましょう。
駐車場を出て少し歩くと登山口になります。
黒戸尾根は神社を過ぎて、桟橋を渡るとしばらくはトラバース気味の登りになります。
序盤は緩やかです。
このトラバースを抜けるときつい登り勾配になります。
標高がまだ低いのもあって樹林帯を登っていくことになります。しばらくは眺望楽しめません。
しばらく登ると黒戸尾根最初の難所、刃渡りです。似たような箇所は恵那山にもありました。
写真左側は切れていて過去に滑落事故が発生しています。
刃渡りの右側も40度ほど落ちています。
一旦、ここでは風景を楽しむことができます。
刃渡りから五合目小屋跡
刃渡りを超えるとルートは再び森の中になるので眺望はありません。
ところどころで舗装されたルートになります。
またさすが山岳信仰のルートだけあって至るところに祠があります。
標高が上がると苔が多くなってきます。
下の写真はピノキオが仰向けになっているみたいだったので撮影しました。
五合目小屋跡に向けて標高は落ちていきますが、平坦な道も出てきます。ここは歩きやすいと思います。
やがて黒戸山も終盤に差し掛かり、甲斐駒ヶ岳の核心部が見えてきます。
このあと一気に降りたところが五合目小屋跡です。
五合目小屋跡から山頂
桟橋を渡るとすぐにはしご場になります。なお、黒戸尾根はここから鎖場やはしご場が連続して出てきますので、心して登ってください。
写真がありませんが五合目から七合目小屋までは特に高度感のある鎖場やはしご場が連続しているので注意してください。
七合目に近づくと今まで登ってきた黒戸尾根が見えます。
また下の写真では刀剣が立っていますがこれも山岳信仰の一つです。
八合目の御来迎場です。
だいぶ標高を上げたのでここらへんで振り返ると鳳凰三山が見えます。さらにその奥には富士山も見えます。
上の写真を拡大したのが下の写真です。オベリスクと富士山です。
山頂付近手前ではライチョウが居ました。
また山頂直下でも別のライチョウが居ました。
そして最後の登りを頑張れば甲斐駒ヶ岳に到着です。
この日はやや曇りでしたが山頂からの眺望は良かったです。
下は北岳
オベリスクと富士山
登ってきた道
こちらは仙丈ヶ岳です。
こちらは中央アルプスです。
その他
下山して尾白渓谷駐車場を後にしたらそのまま道の駅白州に行きましょう。
ここでは無料で南アルプス天然水を汲むことができ多くの人がウォータータンクやペットボトルに入れています。
登ってきた山の水で体を潤すのも素敵です。