2016年10月2日 奥穂高→西穂 日帰り縦走

これをやろうと9月から計画していたのに、胃潰瘍、角膜損傷(傷が入った)、靴擦れのイボ治療などで9月は全然できませんでした。

コースは、

新穂高→白出沢→奥穂高→西穂高新穂高

です

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スタートは新穂高温泉。しばらくはこれまでの槍、穂高と同じく右俣ルートで行きます。違うのは穂高平小屋から。いつもはまっすぐ行きますが今回は分岐路を奥穂方面の右に進みます。しばらく歩くと沢に出て沢沿いをてくてく。その後は沢を横断し何回かトラバースしながら急登します。少しすると視界がひらけて白出沢に出るのであとは浮石のがれ場をまっすぐ1.5kmくらい直登すると穂高山荘の裏手に出ます。

あとは奥穂→馬の背→ジャンダルム→天狗シリーズ→間ノ岳→西穂→ロープウェイ→新穂高です。

標高差は

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こんな感じです。この標高差はあとから調べたので奥穂の先がこんなにアップダウン激しいとは知らず苦労しました。

ではレッツゴートゥーザマウンテン

車で下道を通ること数時間。

いつも通り、新穂高温泉に到着。

事前の調べ通り空は星1つ見えず=駐車場も空いてました。

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というか、小雨w

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こちらの気候はすでに秋の終わり?夏には登山届を出す机にびっしり居た虫の亡骸も今はいずこやら。

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投函していざ出発です。

雨のため、今回はアマチュア無線は持参しないことにしました。

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意外と気温は高いと思います。

生きて帰るけろ~

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いつもどおり最初の林道は真っ暗です。

暗さには慣れました。

前回と違うのは穂高平小屋までショートカットで行くこと。

これは前回の下山時にショートカットがあることを知ったので体力温存のために使って見ました。

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穂高平小屋を通過すると分岐路です。今回は右側を行きます。

道は覚えているはずw

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20分か30分歩くと沢に合流します。

雨のせいか正常運転なのか元気な沢ですね。

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水位を警戒していた橋も無事です。

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橋を超えると沢の左側を登っていきます。

ここが狭くて滑るし結構緊張しますが、意外と楽に行けました。

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沢を登りきる頃にはすっかり明るくなって周囲を見てみると紅葉してますw

ガスってますけどね・・・

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癒やされますね~

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そして歩くこと10分。

出ました!白出沢?ここはYの字分岐してますが右側を登らないといけません。

ガスで上まで見えませんが、「はーてしーなーい、ガスの向こうに~♪」とミスチルが脳内再生されるほど続きます。晴れても穂高山荘を視認するのは結構きついと思います。

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上を向いたらガス

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下を向いてもガスです。

2度目の通過なのでなんとも無いですが、はじめての人だったら迷子になっちゃうかもしれません。

でもちゃんとケルンはあるんでそれに導かれてください。

真ん中すぎくらいでお腹が空いたので作ってきたおにぎりを食べます。

ところで前回は「なんでペイントが無いの(●`ε´●)?」と怒りながら降りてましたけど、ちゃんと今回理由がわかりました。

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見てください。黄色いペンキが埋もれています。

そうなんです。浮石だらけのこの沢は落石が多く、石も動くらしんです。まるでハリーポッターの廊下状態。

そりゃペンキがあったり無かったりです。でも探すとちゃんとルートになっているので安心してください。

下手に直登しようとすると少しの力ででっかい石が滑るので足を怪我する恐れがあります。

上から降りてきたおじさんとスレ違いざまに話しましたが、この岩に生えているコケで尻もちついたようです。標高を上げるほどコケが多くなるので足元には注意しましょう。

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しかし、一向に晴れる気配がありません。

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そして出発から約5時間で穂高山荘に到着です。

よっしゃ、紅葉紅葉っと~♪

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・・・・orz 泣けるで~

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そりゃこのガスじゃそうですよね。。。

仕方ないので穂高に向かいます。

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山荘からの急な梯子場。

山荘から穂高まではこんなに長かったっけ?というくらい歩きました。

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ふと途中にハート型の石が。

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しかし酷いガスやな・・・

ということで

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8:41分、奥穂登頂です。気温8℃、強風。寒すぎ。

目的はここでは無いのでその先に行きたいと思います。

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奥穂の祠からすぐジャンダルム方面に向くとこのような稜線に入ります。

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あっという間に馬の背に突入。

両サイドは数十メートルは切れてます。

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岩にしがみつくようにして馬の背をおります。ちゃんと手はホールドしてますが、足場は靴幅も無いところに置く必要があるなど油断できません。

でももっと良い足場があったはずです。なぜこっちを選んだ?

(写真は足を奥穂方面に向けてます)

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今降りてきた馬の背を振り帰ります。稜線というよりは一つのピークみたいに急です。

西穂→奥穂縦走のほうが難易度高いんでしょうか?

ちなみにこの写真にある岩のエッジ部分のギザギザしたところを上に向かうと奥穂です。

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少し引き気味

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そしてガスの中にうっすら見える最初のボス。

ロバの耳です。

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一瞬晴れました。

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ゆっくりと近づいていくと段々とその全容が明らかとなってきます。

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ロバの耳というよりゴジラの背びれやん!!

ニヤニヤが止まりませんwこういうところ大好きです♡

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見かけによらず登りやすい。

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完全に登りきるかと思えば壁の横を通り抜けます。

落ちたら大怪我でしょうけどちゃんと鎖があるので大丈夫です。

あまり鎖を信じない僕はクライミングの練習を兼ねて岩場を掴みます。

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急にガスが晴れてきました。

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ちゃんと紅葉してます。神様っているもんですね。

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奥穂方面を振り返ります。

少し降りると見えました。

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要塞ジャンダルム

この迫力は肉眼じゃないと伝わりません。

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正面に回り込みました。

ニヤニヤが止まりません(ぱーと2)

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渦を巻くようにして岩が配置されていてなんか下から生えてきたみたいです。

これを西穂側から登ります。

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そして9:59、ジャンダルム登頂です。

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奥穂から見ると断崖絶壁に立っているように見えますが、意外と広いです。

ジャンダルムの写真は標識の写真ばかりで、山頂の様子が良くわからないブログが多かったのでこれで少しは分かるでしょうか。

この撮影した足元にはなぜか、中身の入ったタッパーが散乱してました。遭難?

ここで、西穂から来た二人組(ここまでパーティを組んできた全く違う目的の人)と合流です。どちらも二泊三日で今日は穂高山荘に泊まって明日下山のようです。

日帰りで西穂に行くと言うと驚かれました。もしやそんなに遠い・・・?

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ジャンダルムでめちゃくちゃ晴れました。

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そして運良く、ブロッケン現象!!空島行ったルフィになった気分

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いつまでもいたい天気ですね。そりゃガスの中歩いてきたらそう思います。

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笠ヶ岳の右側の山ですw

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晴れに晴れて一瞬ですが、奥穂が見えるじゃありませんか。

ここで奥穂にいた人から「お~い!」と手を振られたので僕らも懸命に振り返します。

良いですね、こういうコミュニケーション。

僕が前に見たように、

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奥穂の人もこんな感じで僕らが見えていたはず。

というか落ちたらゲームオーバー。

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さて、ジャンダルムを後にし、西穂へ向かいます。

これはジャンダルム降りてすぐの岩場です。意外とペンキが見つけにくい。

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吸い込まれるようにして標高を落としていきます。

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こちらも降りる方向を向いた写真です。足をかける場所が少ないので滑らないように注意しましょう。

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結構降りてきました。

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11:16 天狗のコルに到着です。紅葉が素晴らしい。

今更ですが、奥穂→西穂の詳細は人様のブログから写真をお借りして下に貼ります。

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(出典:ぼちぼちいこか - 奥穂〜西穂縦走雑感

穂高からの写真でしょうか?

短いようで長いんですよね。

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しかもこの時は西穂の間にピークがあることを知らず。

よっしゃこれが西穂かと思いきや、これは天狗の頭でした・・・

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この鎖場の取り付きが厄介で、油断するとあっと言う間にあの世です。

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天狗の頭を超えて次に現れたこれ。やっと西穂かと思いきや間ノ岳っていう。

あれ?南アルプスじゃないの?

同名なだけでしたw

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次から次へとガスの中から出てくるピークたち。

アップダウンが激しくて写真がまともに撮れません。

というか天狗の頭で初めてロープウェイの終電が16:40てことを知りました。

というか僕、それまで17:00くらいのが最終かと思っていました。

そりゃ焦るってもんです。

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13:56 西穂登頂です。もはや記念写真撮ってる場合じゃない。急ぎます。

まだ駅まで3kmくらいあるんです。

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西穂を超えると基本的にはダウンですが、それでもピラミッドピークと呼ばれる場所があるようで4つくらいアップダウンを繰り返します。

ストックを出してここからは四輪駆動です。ほぼ駆け足で岩場を登り降りて平坦な道では惰性で速度を稼ぎます。

鍛えててよかったと思う瞬間です。

周りはガスだらけ、人も居なくて、不安だらけです。

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14:46 なんとか西穂独標まで来ました。

ここまでくればそこまできつくはないでしょう。ひたすら飛ばします。

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15:17 丸山です。

本当は山頂を楽しみたいのに・・・

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15:29 やっとのことで西穂山荘に到着しました。

あとは駅に向けて歩きました。

(何故か後半で登りが多く、ちょこっとイライラしてしまいました)

でも、

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無事にロープウェイに乗れました。

この景色を見た時は、本当に生きて帰ってこれてよかったなって思いましたよ。